【5】発達障がい児とアロマセラピーを楽しむためのちょっとした工夫

アロマセラピーは、発達障がいの子どもの脳機能の改善が期待できるということをこれまでの記事でお伝えしてきました。
早速、毎日の生活にアロマセラピーを取り入れてみようと思った方もいらっしゃるかもしれません。(このブログがそんな風に思っていただくきっかけになってたら嬉しいのですが…)
でも、発達障がいの子どもたちには独特のこだわりがあるので、なかなかうまくいかないものです。
ここでは、そんな子どもたちとアロマセラピーを活用するためのヒントやアイデアをまとめました。

無理強いせずに子どものペースに合わせる

「子どもの脳機能改善のために!」となると、母としては、「すぐやってみよう!」とやる気満々で子どもにアロマトリートメントしたくなるでしょう。
でも、未経験のことへの対応が苦手な子どもは、やる気満々で目を輝かせて母が迫って来たら、緊張したり不安になったりする可能性があります。
そうなると、母が一生懸命になればなるほど、子どもたちは嫌がって、逃げ出してしまうかもしれません。そうならないために、まず、母自身が日常の中に香りを取り入れたり、トリートメントオイルを塗ってみたりして、子どもの興味を引き、不安を取り除くことが大切です。
トリートメントするときも、座って向き合うのが難しければ、寝そべってリラックスしているときにやってもいいでしょう。
また、多動性のある方でしたら、じっとしていられなくて、トリートメントしようとしてオイルを出した瞬間にどこかへ行ってしまうかもしれません。
その時は無理に追いかけずに、母の手にオイルを塗りこんで自分のケアをしてしまえばよいのです。子どもにはまた別の機会にしようと諦めて、しっかり香りを吸い込んで自分自身のお肌と自律神経を整えましょう。

触れられることが苦手な場合

感覚過敏があって、触れられることが苦手な方もいらっしゃると思います。
そんな場合は、触れ方を工夫してみましょう。
手を密着させてトリートメントするのが難しくても、ずいずいずっころばしのように、指でツンツンするのは大丈夫だったり、すりすりと手を動かすのはダメでも、ぎゅっと手を握ったり抑えたりするのは大丈夫だったりする場合があります。
触れられること自体は平気でも、オイルが肌につくのを嫌がる場合もあるかもしれません。
そんな時は、母の手にしっかりオイルを塗りこんで、手を握ったり、優しく触れるだけでもよいと思います。
子どもの肌にオイルが塗れないと、滑りが悪くて皮膚を引っ張ってしまうので通常のトリートメントは無理なので、触れるだけになりますが、それでも香りを感じること、手のぬくもりを伝えることはできます。

子どもの興味特性に合わせて楽しむ

じっとしていられない子どもは、、片手が終わるとどこかへ行ってしまったなんてこともあるでしょう。それでも構いません。
マニュアル通りに「こうでなくてはならない」という思い込みをなくし、できる範囲でやってみましょう。「こうでなくては」という思い込みは、母にも子にも大きなストレスになります。順番どおりではなくても、少ししかできなくても、「アロマは楽しい」と思えることが大切です。
また、中にはトリートメントオイルや精油などに興味を持って名前や成分の特徴を全部覚えてしまうような方もいます。
そうなると、一緒にアロマの本を見たり、専門店に行ったり、趣味としても楽しめるし、もしかしたら、子どもの将来に役立つことにつながるかも知れません。
(障がい者の自立支援として障がい者自身ががアロマセラピストとして活躍している福祉系サロンの事例もあります))
生活の中にアロマを取り入れても、効果や変化を感じるには時間がかかります。そういった結果を求めるよりも、コミュニケーションのきっかけとして楽しみながら取り組み、マイペースで続けていきましょう。
最初はしぶしぶ母に付き合ってくれていた子どもが、いつの間にかアロマを好きになり、自分から腕を出してくれるようになり、「そう言えば最近…」と感じられる日がいつか来ると嬉しいですし、そのためにも継続が大事です。

気を付けたいこと

精油やオイルの管理

トリートメントオイルや精油の管理は十分気をつけましょう。
うちの子の例ですが、液体の入ったボトルを空にしたがるこだわりがあります。キッチン洗剤やバスルームのシャンプーなど、何度も中身を流されているので、トリートメントオイルの保管場所には細心の注意を払っています。
また、ペンのキャップなど、細かいものを集めてジャラジャラして遊ぶのが好きです。
いちど、精油を保管しているケースを見つけだし、そこに入れていた20本以上の精油のフタを全部外して遊んでいたことがありました。部屋中、アロマの香りが充満して、意図した芳香ではないので香りも強すぎて、大変でした。
でも、後始末が大変ということ以上に、もしも精油を口に入れたり、直接触ってしまったりすると危険なので、精油も使った後はすぐ、子どもが分からないところにしまい込んでいます。

服薬への影響

発達障がいの子どもは他の持病があったり、薬をのんでいたりすることも多いです。


もし、不安や疑問がある場合は、アロマセラピーをする前に、医師に相談することをお勧めします。
うちの子は小学1年生の時にてんかんを発症し、それ以来ずっと薬を服用しているので、アロマをやりたいと思ったときに担当医師に相談しました。担当医師からは「嗅覚の感覚刺激でよい影響はあるかもしれないけれど、特に悪いことは考えられない」とのことだったので安心して活用しています。

服薬内容や、体調についてはひとりひとり違いますし、ネット情報に頼らず、個別に相談するほうが安心です。また、精油の成分によって注意が必要とされるものもあります。

まとめ

発達障がいの子どもには独特のこだわりがあり、アロマをやろうと思ってもマニュアル通りにはいかないことも多いです。
でも、「こうでなくては」という思い込みを捨てて、子どもの特性に合わせてやり方を工夫して楽しみましょう。
オイルの管理や体調面にも気を付けながら無理せず続けていきましょう。

講座の続きはこちら
【6】障がい児母はアロマで癒しと美容と健康を手に入れよう!

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